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――どうしても、絵のほうに引っ張られる(笑)。

 その頃から、メディカルイラストレーターという道があることにも気づき始めて。どうしても絵をあきらめられなかった。それで、名残り惜しかったのですがスパッと仕事を辞めたんです。メディカルイラストレーターを本気で目指そうと決心して、コンピューターグラフィックス(CG)を学ぶために東京の専門学校に1年間通いました。

 メディカルイラストレーターという仕事を通じてやりたいと考えたのは、前の職場で体験したような医療の専門的な仕事やそれに携わる医師、企業を支える力になること。そして、医療の世界の仕事を一般の人にもつないでいくことです。一般の人がイラストを通じて医学や医療のことを考え、自分の体のことを考える。その力になれたらと思いました。

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 専門学校を終え、いざメディカルイラストレーターとしての仕事を始めたのですが、いきなり仕事が舞い込んでくるはずもありません。最初はとにかく、コネを頼りに足で稼ぎました。前の職場でお世話になった医師とか、医療機器メーカーの方に自分の仕事を売り込んで。外科医の兄のコネも使わせてもらいました。知識の面でも人脈の面でも、大学で獣医学を学んだこと、そして前職で先端医療の現場を経験したことは、今の仕事に本当に生きています。

 当初は個人として活動していたのですが、徐々に声を掛けてもらう機会が増えて、個人ではやりにくい部分が出てきた。法人化してほしいという声を頂いたので、3年前に制作会社を立ち上げました。会社といっても、代表とイラストレーターを自分が兼ねているのですが。