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――福岡市と福岡市医師会、鉄祐会、インテグリティ・ヘルスケアが組んで、オンライン診療を活用したかかりつけ医の機能強化に向けた実証事業を2017年4月に始めました。

 福岡市という先進的な取り組みに積極的な自治体を舞台に、医師会の協力も得て実証を始められたことは非常に良かったと感じています。メジャーな疾患を対象に、遠隔診療が都市部でどのような意義を持つかを検証することは、医療のコアに切り込んでいけるかどうかの試金石になるでしょう。

 遠隔診療のニーズはへき地にもあるし、自由診療として行われる禁煙外来などにもあります。ただしそうした領域だけにとどまっていては、医療の形態としては十分な広がりを持てません。やはり医療におけるメインストリームを目指すことが重要だと思います。

 メインストリームを目指すうえで必要なこと。それはニーズの再定義だと私は考えます。既に見えているニーズに応えるだけではなく、ニーズそのものを作り出せるかどうか。難しい挑戦ですが、それが問われている。医療において遠隔診療がどのような役割を果たせるのか。そのニーズを探り、医療におけるニーズそのものを再定義していくことができるかどうかです。

 私自身は、循環器内科医として外来と入院、在宅という医療のカテゴリーを一通り経験してきました。(医療やそれを支えるシステムの)実プレーヤーとしての立場もありますし、そうした取り組みについて理解してもらうための発言の場も与えられている。これらの立場を生かし、多様な視点から医療におけるICTの可能性を考えていきたいと思っています。