PR

――遠隔診療とともに次世代の医療インフラとして注目を集めているのが人工知能(AI)です。政府もAIの医療応用を推進する方針を打ち出しました。

 AIが医療にどのような恩恵をもたらすかは、現時点では未知数だと思います。ひたすらにデータをかき集めてAIで解析しても、医療にとって意味のある情報は抽出できないでしょう。

 先ほどもお話しましたが、大切なのはどういうコンテキストでデータを捉えるかです。患者にとってそのデータがどういう意味を持つのかといった情報を含む、臨床的に意味のあるデータをいかに集められるか。それが医療におけるAI活用のポイントになるでしょう。

 遠隔診療であれAIであれ、問われているのは世の中の技術進化をいかにうまく医療に取り込んでいけるかです。医療の側でそれを受け入れる準備をすべきであり、その取り組みこそが先進的技術を医療に生かす鍵だと考えています。

むとう・しんすけ
むとう・しんすけ
1996年東京大学医学部卒業。2002年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。2014年INSEAD Executive MBA。東大病院、三井記念病院にて循環器内科、救急医療に従事後、宮内庁で侍医を務める。その後McKinsey & Companyを経て、2010年に在宅医療を提供する「祐ホームクリニック」を設立(2011年に法人化し、医療法人社団鉄祐会となる)。2015年には、シンガポールで「Tetsuyu Home Care」を設立、同年8月よりサービスを開始。2016年にインテグリティ・ヘルスケア代表取締役会長に就任。東京医科歯科大学医学部臨床教授、厚生労働省情報政策参与、日本医療政策機構 理事。