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――「包装」を主軸とするカナエが、服薬履歴管理システムの開発に乗り出した経緯を聞かせてください。

 言うまでもないことですが、医療用医薬品は処方通り適正に使用されてこそ効果が期待できます。昨今、残薬問題がマスコミで頻繁に報道され、医療費増大の視点から社会問題として取り上げられています。一方で、残薬問題の裏には、適正な服薬がなされなかったために治るべきチャンスを逸した患者がいたり、社会復帰が遅れたりといった事態を招いている可能性もあります。

(写真:加藤 康)
(写真:加藤 康)

 患者が処方通り服薬するよう指導し、管理するのは薬局薬剤師の役割の一つだとは思いますが、管理が徹底できるのは要介護度の高い在宅医療患者までが限界でしょう。薬の製造・包装に携わる企業として、そうした問題を解決できる一端がパッケージにあると考えました。これまでも抗がん剤包装として、服薬遵守のサポートや子どもの誤飲防止機能などを施した「DosePak」注)という製品を開発、提供してきたのも、そうした思想からです。

注)DosePakは、日本包装技術協会が主催する「2013日本パッケージングコンテスト(第35回)」で、ジャパンスター賞『日本商工会議所会頭賞』を受賞。

 11年ほど前に、抗がん剤の服薬をシステム的にチェックできる仕組みを開発しようとしていた海外のベンチャー企業があり、そこに開発資金やパッケージの技術援助をしたことがありました。しかしながら、結局プロトタイプを作るところまで至らず、頓挫したのです。そうした経験も踏まえ、あらためて医薬品パッケージの技術革新の延長線上にICTを活用した服薬遵守支援システムがあると考え、今回のプロジェクトに取り組んだわけです。

 「包む」ことへのあらゆる課題を、顧客とともに解決することが企業ポリシーです。医薬品の品質の安定性を確保するパッケージ開発と同様に、患者の健康、効果のある治療に寄与していくことが、我々の使命だと考えています。