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――安全性の担保も重要だと思いますが、どのような試験を行いましたか。

 導線が切断されたことを検知するためには、微弱電流を定期的に流しておく必要があります。それが身体に影響を与えないと確証を得る必要がありました。この辺の試験は経験がないことであり、携帯電話機の漏電性や静電気の影響など、考え得るさまざまな基準を適用しながらテストを行いました。

 一方、PTP包装体そのものの安全性は担保されているものですが、そこに導線回路を貼り付ける構造であるため、高温・高湿の加速劣化試験などを6カ月以上かけて行い、薬剤の品質に影響を及ぼさないことを実証しました。同時に、携行時などに導線の破断が起きないか耐久性試験にも時間をかけました。

――最後にMEDLLECTへの期待を聞かせてください。

(写真:加藤 康)
(写真:加藤 康)

 我々の想定通りに患者に使用してもらえるか未知数の部分もありますし、医療現場でどのような要求が出てくるか分かりません。ただし、現時点では服薬タイミングが複雑・特徴的な抗がん剤や抗生物質、服薬ミスの及ぼす影響が大きい抗結核薬、抗HIV薬などの感染症薬などの服薬遵守支援として成果が期待できると考えています。

 慢性疾患の薬に対する飲み忘れ防止に役立つことにも期待しています。薬剤師や医師と服薬履歴を共有することにより、服薬指導はもちろん、処方のあり方にも影響を与えることがあるでしょう。また、治験薬の正確な服用記録データの取得として、確実な成果が得られると考えています。

 モノがある限り、なくならないのが、それを包む包装の世界です。包装に求められるものは機能性だけでなく、さまざまな要素があり、それによって付加できる価値は無限大にあると思っています。“包む”という形態にとどまらず、包装材料そのものにも機能を持たせることができる世界です。イノベーションを起こせる種はさまざまな部分に存在しており、市場を創造するという姿勢が企業にある限り、顧客のパッケージへの「想い」をカタチにできると考えています。