
(イラスト:Getty Images)
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第1部:量子コンピューターの定義
真贋論争にメリットなし、当面は類似品同士の競争に -
第2部:実用化競争
商用化始まる“アナログ量子”、材料探索や最適化で威力 -
第3部:本物実現への道
量子版ムーアの法則登場、完成は早くて20年後か
最近になってさまざまな種類の“量子コンピューター”が発表された。しかし、これらには、あたかも“白猫”は正しいが、“黒猫”は偽物だといった真贋論争が巻き起こっている。「白い猫でも黒い猫でも役に立つ猫(“量子コンピューター”)はどれか、あるいはどれぐらい役に立つのか」を軸に考えれば、選択すべき“量子コン…日経エレクトロニクス
アナログ量子ゲート型マシンは、目指すべき本物の量子コンピューターの代わりにはなりえない。一方で、本物のマシンを開発するためには、演算中に誤り訂正を導入する必要があり、開発の難易度が大幅に上がってしまう。それでも、「量子版ムーアの法則」が提唱され、従来の見通しが立たない状況から、「早ければ20年後に完…日経エレクトロニクス
デジタル、つまり論理演算が可能な本物の量子コンピューターの実現ははるか先。一方で、アナログ計算限定の“量子コンピューター”の商用化は既に始まっている。競合するのは本物につながる技術を用いた量子ゲート型と、物理学の模型に基づくイジングマシン型の2つに大別できる。当初はイジングマシン型が商用化で一歩リー…日経エレクトロニクス