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本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 日本にはロボットの性能を評価する施設であるテストフィールドが少ないと言われている。運営体制の問題や、ドローンに至っては法規制の壁もあり、特区をうまく活用して開発・評価を推進している企業も少なくない。

 ロボット開発は作って終わりではなく、安全性や機能性などを定量的に評価し、ロボットを継続的に運用していくためには、常設の実証試験施設が必要になってくるだろう。

 こうした中、ここにきてロボット開発のための新しい施設がいくつか登場し始め、今後も増えていきそうだ。今回から、現在建設中のものも含め、そうした施設を適宜紹介していく。

福島第1原発から20km圏内

 原発の廃炉に向けたロボットの実証試験施設として「楢葉遠隔技術開発センター」が開所し、2015年10月19日に報道陣に公開された(図1)。同施設の設立は、2011年の東日本大震災後、福島浜通りを中心とする地域の経済復興のために立ち上がった「福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想」の柱の1つとして位置付けられている。

  図1 楢葉遠隔技術開発センター 研究管理棟
図1 楢葉遠隔技術開発センター 研究管理棟
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 日本原子力研究開発機構(JAEA)が主体となり、廃炉に向けた原子炉格納容器の調査や、燃料デブリの取り出しなどを行うロボットの実証試験を行う施設である。加えて、ロボット開発のための基盤技術となる標準試験法やバーチャルリアリティ(VR)システムのようなツールを開発する拠点にもなる。