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 前回(2016年2月号)では、「企業の本質とは、ビジネスマンという人間の集まりである」と述べた。さらに、そこから導かれる「人間の集まりを所有することは誰にもできないから、投資家は企業の所有者ではない」という、世の中の常識に反する話を展開した。今回は、企業の本質にかかわる話をさらに掘り下げる。

 企業の本質がビジネスマンという人間の集まりである以上、本来、企業の基本的な方向性を示す中期経営方針に、その集まりの大半を占める従業員について触れていないなどということは、あってはならない。ところが、実際、ソニーの中期経営方針には従業員についての項目がない。筆者の知る限り、エコノミストやコンサルタントといった経済・ビジネスの専門家とされる人たちは、誰もこの点を指摘していない。