高速道路の車線などにワイヤレス給電システムを高密度に敷設し、走行中のEVに給電する構想が議論され始めている。まだ課題の洗い出し段階にすぎないが、技術面や費用面で乗り越えられない壁はなさそうだ。実現すれば、EVの利用可能性も大幅に広がる。早ければ2020年前後に一部の道路で実用化される可能性もある。
走行中の電気自動車(EV)に給電する走行中給電は、ワイヤレス給電(WPT)技術の究極目標といえる(図1)注1)。
注1)2006年に共鳴型WPTを提案した米Massachusetts Instituteof Technology(MIT)で当時Assistant ProfessorだったMarin Soljacic氏も2007年当時既に、「この技術(共鳴型WPT)は充電のためではなく、給電した電気をそのまま使って走れるようにすることで、EVの蓄電池を不要にするためにある」と強調していた。