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【これまでにない!】
斜め上方向に流れる多段減圧構造

 新潟県・刈羽村にある日本ドレッサー(本社東京)の工場では、この数カ月間、昼夜を問わず稼働し続けている製造装置がある*1。その装置とは、同社が2014年11月に導入した金属3Dプリンターだ1)*2

*1 1974年にニイガタ・メーソンネーランとして発足。2000年に米Dresser社の100%子会社となった。2011年に米GE社がDresser社を買収したのに伴って、日本ドレッサーがGE社の傘下となっている。

*2 平らに敷き詰めた金属粉末にレーザーを照射する粉末床溶融結合法の3Dプリンターに、切削加工機能を付加したハイブリッド機である「LUMEX Avance-25」(松浦機械製作所)を導入した。

 製造しているのは、プラント向け調整弁に組み込まれる可変抵抗トリム(VRT)(図1)。肉厚の円筒形をしており、その内面側の開口部から入った流体が、複雑な流路を通過しながら上面に向かって流れる間に減圧される。VRTの内面と摺動するようにプラグと呼ばれる円筒部品を差し込み、プラグを抜き差しすることで流量を調整するという仕組みだ*3

*3 プラグを上下に動かすことで、内面の開口面積を変化させて流量を調整する。

図1 日本ドレッサーが金属3Dプリンターで造形した可変抵抗トリム(VRT)
図1 日本ドレッサーが金属3Dプリンターで造形した可変抵抗トリム(VRT)
左が造形直後の状態(下端はプレート)、右が造形部の断面を表した3Dモデル。下側が吐出口(図2と上下が逆)となる。
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 同社では現在、3Dプリンターを適用した製品のプロジェクトが2つ走っており、このVRTはその1つ*4。3Dプリンターでの造形を念頭に、1から設計し直した。従来と比べて大きさはほぼ同じだが、質量を22kgから17kgへと大幅に軽量化することに成功している(表)。2016年7月の納期に向けて、合計12個の部品を完成させる予定だ。

*4 もう1つの案件は、ノイズを軽減するためのメッシュ状のディフューザ—。これに先立ち、2015年4月には3Dプリンターで造形した最初の製品(自動調整弁用部品)を顧客に納入している。

表 可変抵抗トリム(VRT)の仕様
表 可変抵抗トリム(VRT)の仕様
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