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【技術動向2】 重量/軽量物への対応

 多くの協働ロボットの可搬質量が数k〜十数kgなのに対して、同35kgと飛び抜けて大きいのがファナックの「CR-35iA」だ(図4)。自動車メーカーや機械メーカーなどで大きなワーク、重いワークを扱う工程での利用を想定している。頑丈な安全柵を設けることなく、省スペースで重筋作業を軽減できる*2

*2 技術的にはまだ難しいが、ユーザーからは可搬質量がさらに大きい協働ロボットを望む声も多いという。

図4 ファナックの「CR-35iA」
図4 ファナックの「CR-35iA」
可搬質量が35kgと他の協働ロボットに比べて飛び抜けて大きい。従来の産業用ロボットに自社開発した力覚センサーを搭載し重可搬と安全性の両立を実現した。写真は展示会でのタイヤ搬送のデモンストレーションの様子。
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 そもそも協働ロボットの可搬質量が限られるのは、ワークが重い分だけ人にぶつかった際の危険性が高くなるため。モーターの出力が大きいので、ぶつかったときに生じる小さな力を検出するのも難しい。同社はこの問題を専用の力覚センサーを自社開発することで解決した。

 「センサーの分解能が粗いと、(ぶつかった際に)止まるまでの時間が長くなる。重量可搬のロボットにおいて安全性を担保できる分解能を持つ力覚センサーがなかったので、協働ロボットのために開発した」(同社取締役専務執行役員ロボット事業本部長の稲葉清典氏)。同社はこれまでもロボットに組み込むセンサー類を自社で開発してきており、CR-35iAの製品化でもその技術の蓄積が生きたという。

 CR-35iAには、他のロボットと大きく異なる特徴がもう1つある。ほとんどの協働ロボットが新規設計であるのに対し、既存の産業用ロボットがベースになっていることだ。実績のある機能や市場で培ってきた信頼性などをつぎ込んだ協働ロボットを展開する考えである。

ファナックの「CR-35iA」