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 「つながる工場」の実現に向けて、トヨタ自動車が大きな一歩を踏み出した。同社は工場内ネットワークの新たな自社標準として、ドイツ発の通信規格である「EtherCAT」を採用したのだ(図1)。今後は、全世界の主要なサプライヤーにEtherCATを推奨するという。2016年4月にドイツ・ハノーバーで開催された産業技術の展示会「Hannover Messe 2016」でトヨタ自動車がこの方針を明らかにすると、業界の話題を一気にさらった。

図1 トヨタ自動車によるEtherCAT採用の発表
図1 トヨタ自動車によるEtherCAT採用の発表
Hannover Messe 2016のETGブースで発表された。右はトヨタ自動車の大倉氏、左はETGのExecutive DirectorであるMartin Rostan氏。

 Hannover Messeといえば、ここ数年はドイツの推進する高度技術戦略「Industrie 4.0」(インダストリー4.0)が話題の中心になっていた。ドイツをはじめとする欧米の企業が、「つながる工場」に関連した斬新なコンセプトを次々と提案する。その流れは、2016年になって収束するどころか、さらに加速している。しかし、トヨタ自動車がEtherCATを採用したというニュースは、それらを上回るインパクトを持っていた。

 このニュースは、何を意味しているのか。それは、トヨタ自動車がサプライヤーを含めた「つながる工場」の実現に向けて本格的に動き始めたということに他ならない。