クルマの動きを決めるシャシー技術。しばらく足踏みしていた印象だが、いよいよ大きく進化する。統合制御が本格的に始まる。後押しするのが、自動運転だ。多くのセンサーで、人より速く障害物を認識できる。統合制御で今のクルマをもっと速く狙い通りに動かせると、格段に安全になる。将来はインホイールモーターの登場で、シャシーは変貌するだろう。激変するシャシーの未来を占う。

写真提供:BMW社、Bosch社、Daimler社
自動運転・電動化で激変するシャシー勢力図
クルマの動きを決めるシャシー技術。しばらく足踏みしていた印象だが、いよいよ大きく進化する。統合制御が本格的に始まる。後押しするのが、自動運転だ。多くのセンサーで、人より速く障害物を認識できる。統合制御で今のクルマをもっと速く狙い通りに動かせると、格段に安全になる。将来はインホイールモーターの登場で、シャシーは変貌するだろう。激変するシャシーの未来を占う。
シャシー統合制御が特に欠かせないのが、自動操舵による緊急回避である。今後実用化すると、統合制御がシャシー技術の中心に座る。主役を狙い、部品メーカーが動き始めた。熱心なのがブレーキメーカーだ。ただインホイールモーターが登場すると、主役が再び入れ替わる可能性がある。日経Automotive
ブレーキは、電気系部品を冗長にした製品が登場。今後は、完全電動化に動く。ステアリングも冗長化が進む。その後はステア・バイ・ワイヤーに軸足が移る。サスペンションは、樹脂化が進む。ばね下質量を軽くし、クルマを速く動かす。SUVの普及を追い風に、電動スタビライザーや電動ダンパーの開発が加速し始めた。日経Automotive
インホイールモーターは、それ自体で「走る」「曲がる」「止まる」をほとんど実現する。数ミリ秒と速く動くため、既存のブレーキやステアリングの機能を凌駕することもある。従来の横滑り防止装置を上回ることに加えて、ばね下の速い振動まで抑えられる。2020年頃の実用化を目指して、課題を解決する取り組みが活発にな…日経Automotive