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ユーザー体験(UX:user experience)のデザイン手法をわかりやすく解説する連載の第3回。今回は、どのような手順でUXをつくり上げるのかを、人気のサービスを設計した事例を基に説明する。UXデザインは、まずユーザーにどのような価値を与えるのかを考えるところから出発する。具体的なユーザー像や、価値を実現するシナリオを描いた上で、具体的な製品の設計に入る。(本誌)

 今回は、ユーザーエクスペリエンス(UX)デザインの進め方を具体例を交えて述べていく。まず、企業でUXデザインを実行するために必要な前提条件を説明したい。重要なのは、開発に関わる人々が次の2点を共有することである。

 一つはUXを設計対象として捉えること。設計するのはユーザーの体験であるという意識を全員が持つことが不可欠である。製品や機能に目を向けるだけでなく、製品を使うユーザーの体験がどのようなものであるかを考えることだ。もう一つは、製品やサービスは、UXを実現する手段あるいはユーザー体験の一部であると捉えることである。製品あるいは機能を単に提供するのではなく、ユーザーが求める体験の一部として製品があるという出発点から、どのような製品を作るのかを考えるのである。