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自動運転車の実用化にGoogle社やApple社の参入など、クルマは新しい時代に突入する。エンジンや車体など“重くて硬いもの”は脇役に回る。変わって自動車開発における主役の座を担うのが室内空間の構築だ。新潮流と本気で向き合えるか、自動車メーカーの覚悟が問われている。

 ドイツContinental社が見せたクルマの未来は衝撃的だった。同社は2015年9月、開発中の自動運転車を報道陣に披露(技術・市場レポート参照)。衝撃の源はクルマの中にあった。

 帯状のLED(発光ダイオード)ライトが、フロントガラス下いっぱいに鎮座していた(図1)。自動運転車が緊急ブレーキをかけるとLEDが赤色に光る。カーブした道を自動操舵を伴って走行する場面ではオレンジ色に点灯する。LEDが、自動運転システムが正常に作動していることを視覚的に伝えてくれた。自動運転時代のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)がこうも大きく変わるのかと驚きを隠せなかった。

図1 クルマの意図を運転者に伝達
図1 クルマの意図を運転者に伝達
Continental 社が開発中の自動運転車には、色の違いや点灯・点滅によって自動運転システムの状態や運転モードを伝える仕組みを搭載した。
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 その反面、安心感を与えてはくれるものの、内装においてLEDライトの存在だけが“浮いて”いるような違和感を覚えた。これは試作車なので仕方がないこと。だが、快適な移動空間を実現するためには、機能だけでなくデザインや質感の大切さを痛感した。