PR

日経BP社シリコンバレー支局長の中田敦が、現地を取材する中で注目したトピックと企業をまとめた。革新的なサービスと、それを支えるソフトウエア技術の進歩が目覚ましいという。

米Uber社CEOのTravis Kalanick氏
米Uber社CEOのTravis Kalanick氏

 シリコンバレーの現在の活況は、バブルなのではないか─。未上場でありながら企業価値が推定10億米ドルを超える11「ユニコーン」が続出する今のシリコンバレーに対しては、そのような懸念が常につきまとう。

 その象徴が推定企業価値510億米ドルという米Uber Technologies社だ。業務委託契約をした一般ドライバーによるタクシーサービス「uberX」を展開し、同じビジネスモデルで物流業への参入も始めた同社に対する批判の声が絶えないからだ。

 2015年7月には民主党の大統領候補であるHillary Clinton氏が、Uber社のような従業員を雇わずにサービス提供を図る事業者を「ギグエコノミー(日雇い経済)」と表現し、これら事業者の台頭が米国における労働者保護を揺るがしかねないと批判した。

 一方の共和党陣営はClinton氏の見方に反発しており、2016年の米国大統領選挙が12「Uber選挙」になるとの見通しがある。

 既にUber社と同じモデルで家事代行サービスを提供していた13「Homejoy社」は、労働者から従業員として雇用せよとの訴訟を起こされたことをきっかけに廃業している。規制強化によってUber社への期待が弾けるようなことがあれば、それ以外のユニコーンの未来にも影響を与えかねない。

 一方で、シリコンバレーの有力ベンチャーキャピタル、米Andreessen Horowitz社の共同創業者、Ben Horowitz氏のように「バブルではない」とする見方も根強い。IoT(Internet of Things)やロボットといった、産業の次を担うテクノロジーはこの地で誕生し続けており、技術トレンドの発信地としての位置づけは変わっていないからだ。