現在の車載の駆動モーターには、ネオジム(Nd)や鉄(Fe)、ホウ素(B)を主成分とする「ネオジム磁石」が用いられている。ネオジム磁石はその磁力の高さから、1980年代初頭の登場以降、30年以上にわたって“首位”の座を維持している(図1)。ネオジム磁石は高温になるほど逆磁場によって減磁しやすくなるので、保磁力を上げるために重希土類のディスプロシウム(Dy)を添加する。2010年の中国による輸出規制措置で重希土類の価格が高騰し、日本の自動車メーカーはネオジム磁石の資源リスクに直面した。
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