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写真提供:ホンダ、トヨタ自動車
写真提供:ホンダ、トヨタ自動車

燃費規制が強化される中、大型車の「燃費」と「走り」を両立させるためにステップATの多段化が進んでいる。10速ATを搭載したクルマも間もなく登場する。ステップATの多段化の動向や、小型化に向けた各社の取り組みを探った。

 ステップAT(自動変速機)の多段化競争が激化している。2012年までは8速が最高だったが、9速を2社が出してきた。さらに10速を採用したクルマも間もなく登場する(表1)。2016年1月のデトロイトモーターショーで披露された米GM社の「Chevrolet Camaro ZL1」と、トヨタ自動車の「レクサスLC500」だ。

表1 主な多段ステップAT
表1 主な多段ステップAT
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 Camaro ZL1はGM 社と米Ford Motor社との共同開発、レクサスLC500はトヨタとアイシン・エィ・ダブリュとの共同開発によるFR(前部エンジン・後輪駆動)向けの10速ATを搭載する。Camaro ZL1は2016年秋、レクサスLC500は2017年春に発売予定である。また、ホンダが2015年11月に発表したFF(前部エンジン・前輪駆動)車向け10速ATも、数年以内に採用車が登場する見通しだ。韓国Hyundai Motor社もFR向け10速ATを開発しており、同社の「Genesis」への採用を計画中とみられる。

 ステップATは1940年代に登場して以来、2ペダルATの市場で長年にわたって大多数を占めてきた。しかし最近、ステップATの総出荷台数は頭打ちの傾向にある。北米市場では依然としてステップATが圧倒的に多いが、欧州・中国ではDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)、日本ではCVT(無段変速機)の比率が高まってきているからだ。調査会社のIHS Automotiveの予測によると、ステップATの総出荷台数は2017年の約3146万台をピークにその後は微減へと転じる(図1)。

図1 変速機の世界出荷台数予測
図1 変速機の世界出荷台数予測
CVTやDCTの増加にともないステップATの総出荷台数は微減する見通し。ただし7~8速や9速以上は増加しており、今後は3~6速からの置き換えが進むとみられる。(IHS Automotiveの資料を基に作成)
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