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ユーザーによる誤った使い方(誤使用)を原因とする事故は多い。しかし、誤使用が頻発する製品には設計面での改善の余地が大きいのも事実だ。このことを実証するデータが製品評価技術基盤機構(NITE)から発表された。ガスコンロの安全装置(Siセンサー)の普及に伴い、火災が大幅に減少しているのだ。

 製品評価技術基盤機構(NITE)は2016年3月31日、コンロ(ガスコンロ、電気コンロ、IHコンロ)の誤使用に対する注意喚起を行った。「周囲に可燃物を置かない」「調理中はその場を離れない」といった習慣づけを促す意図だ。実際、NITEが収集した事故情報では、2010~2014年度に起こったコンロによる製品事故の原因としては「誤使用や不注意によるもの」が最も多く、全体の過半数を占める*1

*1 具体的には、2010~2014年度の5年間に発生した917件の事故のうち、502件が誤使用や不注意が原因だった。

 しかし、たとえ誤使用したとしても、製品の設計(機能)次第で事故の発生を防止できる余地はある。そのことを示唆するデータも、NITEが収集した事故情報の中に含まれていた。「揚げ物を調理中に放置した、消火し忘れた等によって油が過熱され発火」という事故91件のうち、調理油過熱防止装置が付いていないガスコンロを使用した際の事故が82件と、7割以上を占めるというデータである*2。同防止装置を搭載したガスコンロでも6件の事故が発生しているが、これは「油の量が少なかったり、なべ底が汚れていたりなどの理由によって、油の温度検出機能が正常に働かなかったことによるものと推定できる」(NITE)。つまり、「揚げ物を調理中に放置した、消火し忘れた等」という誤使用があったとしても、調理油過熱防止装置によって高い確率で事故は防げるのだ。

*2 調理油過熱防止装置が搭載された複数口の製品において、同装置が整備されていない口のコンロを用いて調理していた場合には「防止装置なし」としている。なお、防止装置のあり/なしが不明な事故が3件あった。