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いつまでも人海戦術でいいのか
 次世代電池の特集(「ポストLiイオン電池、急加速」)の取材を進める中で気になったのは、日本の大学の研究室では電池の研究にコンピューターを使う例が少ない点です。海外ではコンピューターを駆使することで電池研究の“時短”と“加速化”が進んでいる中、日本では実験を、多数の学生を使った“人海戦術”で進める手法が今も主流。一方、2017年には、人工知能(AI)による材料組成の最適化技術も実用化が始まりそうです。電池の研究開発を加速させる体制作りや解析手法の刷新を早急に考えないと、海外勢に一度抜かれた後はあっという間にその背中が見えなくなってしまいそうです。(野澤)

LiDARに火をつけたKinect
 今号のLiDAR特集(「LiDAR、価格破壊」)で取材したあるLiDARメーカーの担当者は、「製品化した当初は客に見せても反応が悪かった。距離画像が一般的でなく、活用のアイデアがなかなか出てこなかった」と振り返ります。「そんな状況が、ある製品の発売で一変した」と言います。米Microsoft社の「Kinect」です。Kinectの登場で距離画像が一般に広く認識されるようになり、同じく距離画像が取得できるLiDARの活用のアイデアが多く生まれました。今度はLiDARの普及が進むと、思わぬ活用のアイデアが出てくるかもしれません。(松元)

AIは手下か主人か
 2号連続で人工知能(AI)チップの記事を書きました(「脳に学ぶAIチップ、神経細胞から大局構造まで」)。執筆中つくづく思ったのが、事実関係を確認できる情報を膨大な資料の中から探してくれるAIがあったらどんなに便利かと。筆者は最近、取材メモもスキャナーで電子化しているので、ありえない話ではありません。自分ですら判別しにくい手書き文字の認識には強力なAIチップが必要になりそうです。そこで気づきました。高性能のAIが使えるのなら記事を書く作業こそ任せるべきではないかと。そのとき筆者はAIの手足となって取材に回るだけの立場になります。そっちの方が幸せかも。(今井)