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100V/m以上の照射を可能に

 20M~2GHzの周波数範囲をカバーする照射用アンテナとしては、「ログペリオディックアンテナ」や「ダブルリッジド・ウェーブガイド・ホーンアンテナ」なども用いられるが、TDKでは高出力に対応できる「バイコニカルアンテナ」「Vログペディオデイックアンテナ」「ホーンアンテナ」という三つのアンテナを周波数帯ごとに使い分ける。これにより20M~2GHzの全域において、R10に記載されている電界強度(30V/m)を大きく上回る100V/m(またはそれ以上)の電界強度で照射できる(図3)。

図3 放射イミュニティー試験用アンテナ
図3 放射イミュニティー試験用アンテナ
20M~2GHzの周波数範囲において、3種類のアンテナを使い分ける。型番は左から順にHBA-2010、VLA-8001、HRN-0106。
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 一方、10k~30MHzの低周波数帯では、「ストリップ・ライン・アンテナ」を用いる。他の照射用アンテナと比較して、広いエリアにおいて高い電界強度の照射が可能なアンテナである(図4)。バイコニカルアンテナやストリップ・ライン・アンテナでは、入力部におけるインピーダンス整合回路を改良して入力部での電力反射を低減することにより、高出力を実現した。例えば、ストリップ・ライン・アンテナにおいて、入力部での電力反射を示す指標である「VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)」の使用周波数帯域での最大値は、従来品の約8:1から約3:1以下に改善している。

図4 ストリップ・ライン・アンテナ
図4 ストリップ・ライン・アンテナ
強化樹脂製フレームに放射エレメントを設置し、放射エレメントに内蔵された編組線を引き出し、入力部に結合して使用する。電界強度200V/mの照射も可能である。型番はSTL-03、寸法は長さ15.6×幅5.7×高さ2.1m。
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 また、10k~30MHzの低周波帯において、より高い電界を照射できるアンテナとして、「E-フィールドジェネレーター」がある。このアンテナはエレメントの間にEUTを設置することができ、10k~50MHzの周波数において、エレメント間で500V/mを超える電界強度の発生が可能である。しかし、このようなEUTの配置は、用途が車載部品向けの予備試験に限定される。

 一方、同アンテナはエレメントサイズが大きく、高さを調整できるため、大型の車載部品(サブアッセンブリー)の試験も行える(図5)。この他にTDKは、SAE(米自動車技術会)規格に対応した実車用磁界発生装置も提供している。

図5 E-フィールドジェネレーターのエレメント間の電界強度
図5 E-フィールドジェネレーターのエレメント間の電界強度
3.5kW入力時のエレメント間の電界強度測定値。0.1M~50MHzにおいて500V/mの強電界を発生。エレメントは回転でき、電界の照射向きを変えられる。型番はEFG-02、寸法は長さ335.3×幅76.2×高さ195.6cm。
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