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機器の誤動作を自動で判定

 これまで見てきた放射エミッション測定システムと放射イミュニティー測定システムでは、照射や放射される電磁波の周波数や強度も重要だが、(1)車両がどのような動作状態のときに、規定値以上の放射をしたのか、(2)電子機器がどのような動作状態のときに、外部からの照射により誤動作をしたのか──の2点も押さえる必要がある。

 特に放射イミュニティー測定試験では、試験状態にさらされる機器(EUT)がどのような誤動作を起こしたかを確認することが重要である。ここからは、画像処理技術を用いたEUT誤動作自動監視システムを紹介する。

 車両の状態は主にインストルメントパネルに表示され、その表示方法にはアナログメーター、文字(デジタル)表示灯、マークの点灯表示など様々なものが存在する。放射イミュニティー測定試験においては誤動作を検知するために、測定者はこれらの状態表示の変化を監視し続ける必要がある。TDKのEUT誤動作自動監視システムでは、誤動作を自動判定し、誤動作状況を自動記録することで、測定者がEUTの状態を監視する負担を軽減できる。

 具体的な画像処理としては、アナログメーターであれば、基準点に対する座標から速度を検出する。文字表示灯であれば、OCR(光学式文字読取装置)により文字を認識する。マークの点灯表示の認識であれば、明るさに対するしきい値を設けて認識する(図8)。

図8 EUT誤動作自動監視システムソフトウエア画面の例
図8 EUT誤動作自動監視システムソフトウエア画面の例
カメラで撮影したEUT画像から画像処理技術によりEUT状態を自動判定し、誤動作時の画像を自動記録する。
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 先に示した放射イミュニティー測定用ソフトウエアと連動することで、誤動作が生じた試験周波数と誤動作内容を関連付けて記録できる。放射イミュニティー測定試験中のEUTの状態を動画で記録できるため、誤動作が生じた時に自動でタイムスタンプを残せる。これにより、誤動作が生じた映像を試験後に容易に確認できる。