編集部:学生気分が抜けない入社したての社員ならともかく、いい大人を相手に、いまさら社会人としての常識のようなことに関して部下に注意しなければならないとは…。気が引けるというよりも、思わず勘弁してくれと愚痴りたくなる管理者は多いことでしょう。仕事に関してちょっと注意したら、「体調が悪くなったので帰ります」と言ってその日の会議を欠席した部下がいて困ったという管理者の話を私は聞いたことがあります。
肌附氏—確かに、ビジネスパーソンとして働くからには、社会人としての常識くらいは身に付けていて欲しいものです。しかし、その常識は時代によって変わるのかもしれません。私が入社したころは、今ほど職種の広がりはなく、自分が好きに選べるほどの就職先はありませんでした。そのため、石にかじりついてでも頑張るというハングリー精神を持つ人が多かったように思います。でも、今は違います。かつての自分の常識を、管理者が現在の若い部下に押し付けても問題は解決しないと考えた方がよいでしょう。
編集部:結局は、今働いている部下をいかに育てるかという視点が管理者にとって大切ということですね。では早速質問です。仕事を指示した後に、同じことを何度も聞いてくる社員にはどのように接したらよいでしょうか。