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2020年以降のクルマに照準

 クルマの質量を軽くするために、ボディーを異種材料構造にする取り組みが進んでいる。ただし現時点では、Al合金をボディーに多用するのは、英Jaguar社の「XE」や「XF」「F-Pace」、ドイツDaimler社の「メルセデス・ベンツCクラス」など一部にとどまっており、ボディー骨格は鋼板を使うのが中心である。

 具体的には、衝突時に乗員を守るため車両中央部の骨格には、引っ張り強さが980MPa級以上の高張力鋼板が多く使われる。一方、衝突時のエネルギーを効率良く吸収するため、車両の前部や後部の骨格には、590MPa級以下の高張力鋼板を使う場合が多い(詳細は2017年5月号参照)。

 しかし、世界の燃費規制が厳しくなる2020年以降、クルマをより軽くするために、ボディー骨格へのAl合金の採用が進むと神戸製鋼は予想する。Al合金の採用を増やすには、より強度が高く成形しやすい材料を開発する必要がある。Al合金の強度と成形性を高めるには、添加する合金成分や熱処理条件を調整する方法が一般的である。これに対して同社は積層して造ったAl合金を一体成形する方法で、強度と加工性の両立を目指す。