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 この運転者は眠くなりかけているが、4~10秒後には運転に復帰できる――。オムロンは2016年6月、運転者の状態をリアルタイムに判定する技術を発表した。完全自動運転に至る前段の半自動運転車を実用化する上で、課題の一つとなっているのが自動運転から手動運転への安全な切り替えだ。運転者が居眠りしていたり急な発作を起こしたりした時に、一方的に運転の権限を委譲するわけにはいかない。

 自動運転車の実用化に向けて、道路交通に関する条約である「ジュネーブ条約」の改正に関する議論が進んでいる。運転者が自動運転の状態を常に監視していることを前提に、その行為をカメラなどでモニタリングすることや、自動から手動へ緊急に切り替える際に4秒以上は自動運転を持続させることなどが議論中だ。

 この提案が通れば、運転者の状態を監視するシステムが必須になる。自動車関係者によれば、「2017年の改定に向けて動いており、2018年には部分的な自動運転が解禁になる」という。自動運転から手動運転への切り替え時に、運転者が安全運転できる状況かを判定する技術が求められているのだ。

 こうした動向を捉えてオムロンは、運転者が運転に復帰するまでに必要な時間を判定する技術を開発した。メーターパネル下に配置したカメラで運転者を撮影し、その画像から状態を検知する(図1)。2019~2020年に発売される車両への採用を目指す。

図1 近赤外線カメラで撮影
図1 近赤外線カメラで撮影
車載センサーは、運転者を正面から撮影できるようにメーターパネル下に配置した。内蔵するカメラの画素数はWVGA(800×480)で、30フレーム/秒で撮影する。
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