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猛烈にM&Aが進む半導体業界に、途方もない買い手が出現した。中国政府である。2020年までに10兆円近くを使う。中国系投資会社は中国特有の資金力を背景に、“爆買い”を次々と決定。米国企業による2.3兆円の買収劇も演出し、東芝を追い立てている。中国の半導体戦略を見ていく。

(写真:Getty Images)
(写真:Getty Images)

 米Micron社を230億米ドル(約2.8兆円)で買収しようとしただけではない。報道によれば中国資本の企業は2015年、名立たる半導体企業の買収を検討してきている。米IBM社の半導体部門を吸収したSiファウンドリーの米GLOBALFOUNDRIES社、ルネサスエスピードライバを買収したタッチセンサーIC大手の米Synaptics社、スマートフォン(スマホ)用ASSP大手の台湾MediaTek(聯發科)社、Siファウンドリーの韓国Dongbu HiTek社、メモリー大手の韓国SK Hynix社…。

 中国資本の“胃袋”はバカでかい。その食欲は、日本を代表する半導体事業の行く末さえ左右し得る。東芝は米SanDisk社という最重要パートナーを失うかもしれない。SanDisk社は東芝の三重県四日市市のNANDフラッシュメモリー工場などに、累計で実に9000億円を投資した。

 東芝は、SanDisk社抜きに楽々とNANDフラッシュメモリーに対する投資を続けられるような状況にない。2015年に不正会計問題や米IBM社から買収したPOS事業の減損問題などが噴出した。著名証券アナリストの若林秀樹氏はブログで「半導体部門の上場や、中国の投資会社UNIS(紫光)社との提携すら必要かもしれない」と指摘した。

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