
世界の五大特許庁(日米欧中韓)の長官が1年に1回集まって、知的財産政策を議論する「五大特許庁長官会合」。2007年の第1回以降、5カ国・地域が持ち回りで開催してきたが、2016年は日本の特許庁がホスト国となり、6月2日に東京で開催された。2016年の目玉となったのは、近年のIoT(Internet of Things)や人工知能(AI)の急速な進展に伴い、世界の産業構造が大きく変化しようとしている中、これらの技術を適切に保護し、イノベーションにつなげるために、五庁が協力する方針を掲げたことである。議長役を務めた特許庁長官の伊藤仁氏に、世界の知財戦略の趨勢と日本の特許庁が目指す姿を聞いた。