PR

外の血を入れるのではなく自ら変わる

 前述のように、開発や生産のTQMもこの言行一致フォーラムの中で進めています。ただ、一般にTQMがボトムアップ型の発想に基づいているのに対して、言行一致フォーラムはトップダウン型という違いがあります。

 このフォーラムの会議は社長以下でやります。責任者が、どのくらいの「ムリ/ムダ/ムラ」の排除に取り組むかを報告し、それをブレークダウンして各マネジャーが責任を持って遂行する。マネジャーは課題に対して幾つかのチームを作り、命題を与えて解決していくわけです。

 さまざまな経費を削減するとか、開発部門ならいかに短期間にたくさんの商品を出すかとかです。例えば、海外向けの商品を開発するには、相応の研究開発活動を伴うので、普通ならその分投資を増やさなくてはなりません。しかし、言行一致フォーラムの活動によって、投資を絞り込みつつ海外向けの商品を開発するといったことが可能になってきました。そうした活動を踏まえて、全社を挙げてモノからコトへとシフトを進めているわけです。

 ただし、コトをしっかりやるには人が要ります。生産や開発の生産性を高めないと、コトに人的リソースが回りません。その点において、私は企業買収や合併などで血を入れ替えたり人を増やしたりするのではなく、自分たちを変えることにしました。今までのモノ中心のビジネスの生産性を高めつつ、付加的にコト・ビジネスの組織を作り、自分たちの中から人材を見いだし、教育したり勉強してもらったりして、新たな収入源を確保しようという目論見です。