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 「燃費だけを追求するなら、新型プリウスがガソリン1L当たり40kmを超えるのは難しくなかった」。トヨタ自動車製品企画本部ZF主査の新郷和晃氏はこう打ち明ける。

 トヨタが2015年10月13日に発表した新型「プリウス」(図1)。同年12月の発売を予定する同車は、JC08モードで一部のグレードで現行モデルを約23%上回る1L当たり40kmの燃費を目指している。プリウスは1997年に初代モデルが発売されて以来、圧倒的な燃費性能を売りものにしており、新型車の40km/L越えはいわば必達目標だった。

図1 トヨタ自動車の新型プリウスとチーフエンジニアの豊島浩二氏
図1 トヨタ自動車の新型プリウスとチーフエンジニアの豊島浩二氏
ガソリン1L当たり40kmの燃費を一部グレードで達成することを目標にする。
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 しかし新型プリウスでは燃費に加えて、新たな2つのハードルを同時に乗り越えることが求められた。

 まず「TNGA(Toyota New Global Architecture)」という主要部品を共通化・標準化する新たな設計思想を採用する最初のクルマになることだ。新プラットフォームではアンダーボディーやサスペンションなど多数の部品を共通化し、さまざまな車種に展開する。トヨタは2020年にはTNGAを採用する車種を全世界の販売台数の約半数に導入するという野心的な目標を掲げる。