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 大豊精機(本社愛知県豊田市)は生産設備の設計プロセスにおいて3Dデータ、特に3Dスキャナーから得られる点群データの活用を進めている*1。現場での改変状況に合わせて迅速に設計することが狙いだ。2015年から、実際の設計作業での活用を開始した。

*1 大豊精機は、プレスの自動化装置などの設備事業、金型や試作品、自動車用量産部品などを手掛ける。

 この設計プロセスでは、点群データを3Dモデルと混在して扱えるデジタルモックアップ(DMU)ツールを活用する。大豊精機が点群データを扱う上で必要な要件などを抽出し、ラティステクノロジー(本社東京)のDMUツールに機能を追加した(図1)*2

*2 軽量3Dデータ形式「XVL」を使うDMUツール「XVL Studio」をベースに開発した。ラティステクノロジーと大豊精機の共同開発製品「XVL Studio Hybrid」として、市販も開始している(ピックアップ参照)。
図1 グループ化した点群データ
図1 グループ化した点群データ
3Dスキャナーで取得した段階ではひとかたまりの点群データを、プレス機械や台車、安全柵といった集合にグループ化し、構成情報を設定できる。図はグループごとに色分けした状態。
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