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 リコーが、医療関連の新しい機器の研究開発を進めている。2016年1月27~29日に開催された展示会「nano tech 2016」では、生体磁気計測技術を用いた神経活動の検査装置や細胞組織をつくるバイオ3Dプリンターなどを出展*1。「製品化や事業化の時期は未定」(同社)としながらも、医療分野への意気込みの高さが感じられた。

*1 同社は今回の展示会で、ヘルスケア分野だけでなく新型2次電池なども含めた展示内容に対して、「nano tech大賞」を受賞している。

 同社はヘルスケア事業として従来、医療現場でのさまざまな業務を支援する製品を提供している。処方箋などの帳票の印刷先を自動的に振り分けるシステムや、患部を撮影したデジタルカメラのデータを電子カルテとひも付けて管理するシステムなどだ。

 ただし、「将来的には、(診断や治療に使われる)医療機器やヘルスケア関連サービスへの展開を検討している」(同社)という状況にあり、冒頭の研究成果はその一部といえる。同社が、自社の技術的な強みを生かしながら、どのような医療関連機器の研究開発を進めているのかを見てみよう。