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 1996年、米国アトランタ五輪で銅メダルに輝いた女子マラソンの有森裕子選手は、レース直後のインタビューでこう語った。「メダルの色は銅かもしれませんけど…、終わってから何でもっと頑張れなかったのだろうと思うレースはしたくなかったし、今回は自分でそう思っていないし…。初めて自分で自分を褒めたいと思います」。彼女は涙をこらえながら言葉を絞り出した*1。それを見た私は、「すごいぞ、有森さん。大したもんだ」と思いながら、思わず膝を打った。

*1 有森選手は、アトランタ五輪の前回に当たるスペイン・バルセロナ五輪の女子マラソンで銀メダルを獲得した。しかし、その後、けがや体調不良に襲われ、一時は走ることさえできない状態だった。アトランタ五輪は、それに打ち勝った復活の銅メダルである。

 今回もテーマは「Reward(正当な評価と報酬)」マネジメントである。まず「自分が褒める(Reward2.0)」ことの+αの効果を紹介する。これは、前回(2016年4月号)紹介した「名誉を感じさせる褒め方のマネジメント」の続きだ。そして、次に「貢献した人の名前の見える化のマネジメント」に入りたい(図1)

図1 イノベーションの設計図 組織の設計編
図1 イノベーションの設計図 組織の設計編
Rewardのステップでは、「イノベーションを創出させるマネジメント」の8~10が重要になる。今回は、その中の「名誉を感じさせる褒め方のマネジメント」の続きと、「貢献した人の名前の見える化のマネジメント」を紹介する。
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