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 パワートレーン分野で今、技術開発が急速に進んでいる。「技術者塾」において「世界の自動車用パワートレーンの最新・将来技術と規制動向」〔2016年12月16日(金)〕の講座を担当する、ワールドテック講師(元デンソー)の加藤克司氏に、最新のパワートレーン技術の動向や、部品・材料メーカーが押さえるべきポイントについて聞いた。

――パワートレーン分野で今、どのような動きが見られますか。

加藤氏:現在、エンジンの熱効率や低燃費性能をいかに高めるかで各自動車メーカーや部品メーカーがしのぎを削っています。こうしたエンジン本体の熱効率の向上技術に加えて並行して進んでいるのが電動化です。

 ご存じの通り、ハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド(PHEV)、電気自動車(EV)がその代表格。HEVではエンジンを使わずに電気だけで走れる領域もあり、一般にモーターの方がエンジンよりも効率が良いので、ユーザーにとってはランニングコストをより低く抑えられるという利点があります。

 燃料電池車(FCV)も燃料電池を電源とするEVの一種です。他にも、天然ガスやバイオ燃料を利用する代替燃料車などもグローバルには徐々に普及しています。

 重要なことは、これらのパワートレーン車両には、それぞれ一長一短があり、各自動車メーカーの技術開発動向や、各国の排出ガス規制、燃費規制動向、各国の燃料事情などによって、主流となるクルマが年代によって大きく変わっていくことです。

 最近の国連気候変動枠組条約第21回締約国会議・パリ協定の動きにも見られるように、地球全体の温暖化対策としてクルマの排出ガス規制だけではなく、厳しい温暖化対策の規制がグローバルに進んでいきます。そうなると、クルマの排出ガスだけではなく、電力や燃料を生成する過程での二酸化炭素(CO2)発生量も含む、いわゆる「Well to Wheel(油井から車輪まで)」による総CO2排出量も考えた低減方法が重要となっていきます。