分割案件の確認の流れ
分割案件の確認の流れ
(出所:総務省)
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 総務省は9月8日、固定価格買取制度(FIT)の運営に関する実態調査とそれに基づく勧告を公表した。勧告では、電力会社が太陽光発電事業者に提示する工事負担金の内訳が不十分である点など3つの課題を指摘した。

 主な調査事項は、(1)太陽光発電設備に関し、「低圧分割」の恐れがある案件の認定、(2)電力会社が太陽光発電事業者に請求する「工事負担金」の提示内容、(3)太陽光発電電力の買い取りに必要な国の財源が不足したことに伴う金融機関からの借り入れ――の3点。

 (1)の「低圧分割」とは、本来、高圧・特別高圧で接続する発電設備の規模を持つのに、50kW未満に分割して低圧で接続することで、2014度から禁止された。だが、総務省が2014年5~11月までに認定された出力30kW以上50kW未満の3万2813設備を調べたところ、1451設備が分割案件の恐れがあった。この調査結果を受け、総務省は、経済産業省に対し、「発電設備の認定時と変更の届出時に、分割案件でないことの確認を徹底すべき」と勧告した。

 (2)の工事負担金に関して、電力会社は、その合理的な算定根拠となる内訳を書面で発電事業者に示さなければならない。しかし、今回の公表資料では、調査対象161設備のうち、「内訳の提示なし」が15設備、「内訳の提示が不十分」が37設備に上った。これを受け、総務省は、経産省に対し、「工事負担金の内訳を提示するよう、電力会社を指導すべき」と指摘した。

 (3)の「買い取りに必要な国の財源の不足」は、再エネの買い取り実績が見込みを上回ったことで、起こった。このため買い取りに必要な国の財源の不足分を金融機関から借り入れることで賄った。借り入れに伴う利息(約5.15億円)と手数料(約3.45億円)は賦課金に上乗せされるため、電気利用者の負担が増加した。総務省は、買取電力量の見込みをより正確に算定するなどの対策を求めた。