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2014年2月開催の「Trillion Sensors Summit Japan 2014」で講演するProteus Digital Health社 Co-Founder and CTOのMark Zdeblick氏
2014年2月開催の「Trillion Sensors Summit Japan 2014」で講演するProteus Digital Health社 Co-Founder and CTOのMark Zdeblick氏
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 シリコン製のセンサーチップを内蔵した錠剤の新薬承認申請(NDA)を、米国FDAが2015年9月8日に受理した。大塚製薬の抗精神病薬「エビリファイ錠」に、米Proteus Digital Health社のセンサーを内蔵したものだ。医薬品と医療機器(センサー)を一体化した製品の審査は、FDAにとって初。2015年9月11日に両社が申請受理を発表した(プレスリリース)。

 デジタルメディスンは、エビリファイの錠剤に、Proteus社が開発した“飲み込めるセンサーチップ”を内蔵したもの(関連記事)。エビリファイ錠の適応として承認されている、成人の統合失調症や双極性Ⅰ型障害の躁病、混合型症状の急性期、大うつ病性障害の補助療法に使う。目的は服薬アドヒアランスの測定と向上だ。

服薬情報や活動パターンを記録

 この薬を服用して胃に到達すると、患者の体に貼り付けたパッチ型検出器に対し、内蔵したセンサーが信号を送る。このパッチはセンサーから送られる服薬時刻などの情報に加え、体の傾きや活動量などの身体情報を集め、時間と併せて記録する。収集したデータはスマートフォンやタブレット端末にBluetoothで転送され、患者の同意のもとで医師や看護師が参照可能だ。この情報を基に患者に適した治療法を選定でき、結果として服薬アドヒアランスを向上させられるという。

 精神疾患の患者は長期にわたる服薬が必要だが、薬を飲まなくなったり飲み忘れたりするなど、規則正しく服薬できない状態に陥りがち。薬を定期的に飲まなくなると再発リスクが増大する。今回の薬剤では「患者の服薬状況や身体状態を正確に把握でき、薬効がより確実に発揮される。個人の服薬パターンやライフスタイル、日頃の活動を知ることで、個々人に最適な薬の処方が行えるようになる」(Proteus Digital Health社President&CEOのAndrew Thompson氏)。

 Proteus社は、飲み込めるセンサーと貼付パッチについて、FDAから医療機器の認証を取得済み。欧州連合(EU)では医療機器指令(MDD)に基づくCEマークを取得している。Proteus社のセンサーはエビリファイ製造時に埋め込まれ、パッチおよび関連医療ソフトウエアと通信する医薬品・医療機器製品として扱われる。