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栽培レシピはQSDで最適化

 パナソニックでは、最初の顧客への設備納入を開始している。今後は、有償の栽培レシピなどを提供することで、売上を伸ばしていく考えだ。ここで重要と考えているのが、インキュベーターと呼ぶ研究設備。1回に60通りの育成条件を試せる装置で、温度、湿度、CO濃度、照度などのパラメータを変えて育成、パラメータの最適化を図る「QSD(多変量解析)」の手法を導入している。無償提供する標準の栽培レシピは、この設備を活用することで開発期間を短縮できたという。有償提供する栽培レシピは、特定栄養素の含有量を操作した「機能性野菜」や、LEDの照射パターンを変えるなどして甘みや苦み、食感などを作り分ける「味制御野菜」などを想定する。

工業業界では一般的な「QSD」を農業に応用する。同社の展示資料。
工業業界では一般的な「QSD」を農業に応用する。同社の展示資料。
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 機能性野菜の一つである「低カリウムレタス」についてはすでに栽培レシピを開発済み。低カリウムレタスは100gあたりのカリウム量が100㎎以下のもので、病気のためにカリウムを控えなければならない患者に向けたものだ。すでに一般に販売されているが、レタスは外葉のほうがカリウム含有量が多いという性質があるため、低カリウムレタスとして栽培されているレタスも、外葉を数枚廃棄しており、コストが高いという課題があった。同社では育成条件を管理することで、外葉でもカリウム含有量を100㎎以下に抑えられるようにした。味制御野菜としては、甘みが強くおやつに食べられる「スナックレタス」を開発中という。

■変更履歴
3ページ目3行目、「蛍光灯日」は「蛍光灯比」の誤りでした。お詫びして訂正します。なお、本文は修正済みです。 [2015/10/21 14:50]