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ITSConnectのECU
ITSConnectのECU
デンソーが開発した
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交差点で警告
交差点で警告
路車間通信を活用し、交差点での右折時に警告
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路側機
路側機
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 トヨタ自動車が世界で初めて実用化した車車間通信「ITS Connect」。2015年10月に一部改良した「クラウン」と、同年12月に発売予定の次期「プリウス」に搭載する。車車間通信は、自車と他車で直接通信して安全運転に役立てる意欲的な技術。ただトヨタは今回、同通信で最も実現したい機能と言える「見えない車両」の検知機能を、「もう少し検討する」として実用化を見送った。大きく二つの理由がある。

 一つは、自車位置の推定精度が低いこと。車車間通信で「見えない車両」を把握して運転者に警告するには、自車と他車の位置を十数~数十cmの高い精度で認識しなければならない。現在のクルマの位置推定精度はカーナビの利用を前提としており、走行環境によっては十数mずれる。車車間通信で衝突しそうな車両が近くにいると警告したにもかかわらず、実際はいなければ「不具合」とみなされかねない。

 もう一つは、車車間通信に対応した車両が普及しなければ、「見えない車両」の検知機能はほとんど使えないことである。通信機のない車両は、“存在しない”ことと同じだからだ。つまり、実用化の初期段階で見えない車両の検知機能はほぼ役に立たない。

 トヨタが今回実用化した機能は、対応車両が少ないことを前提に、「使えるとお得感がある機能」に的を絞った。例えば、先行車追従機能の高性能化。先行車の加減速度を車車間通信で素早く検知し、自車の車間距離や車速を制御する。対応車両がいなくとも自車センサーの情報だけを基にした追従機能を使えるが、対応車両がいれば滑らかに追従できて“お得”というわけだ。