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 「イノベーションとは、新たな価値を生むこと。品質管理しつつ開発するという価値、製品化の規制を通過するという価値を、医療機器開発において生みだす体制が整った」(国立循環器病研究センター 研究開発基盤センター長の妙中義之氏)――。

 国立循環器病研究センター(国循)と、製品安全の第三者認証機関である米UL(Underwriters Laboratories)社日本法人のUL Japanは2015年11月6日、東京都内で記者説明会を開催。医療機器設計に関する品質マネジメントの国際規格である「ISO13485」の認証を、国循が日本のアカデミアとしては初めて2015年8月に取得したことを紹介した。

向って右から順に、国循の巽氏、妙中氏、監査企業の担当者、UL Japan 代表取締役 社長の山上英彦氏
向って右から順に、国循の巽氏、妙中氏、監査企業の担当者、UL Japan 代表取締役 社長の山上英彦氏
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 登壇した国循 研究開発基盤センター 副センター長・知的資産部長の巽英介氏は、アカデミア発の医療機器開発では従来、「開発そのものには情熱を傾けてきたが、(その過程で取得する)データの信頼性には意識が向かなかった」と指摘。医療機器の製造・販売に関する承認(薬事承認)をPMDA(医薬品医療機器総合機構)や米FDAに申請する際に求められる、品質管理に関するエビデンス(データ)を開発過程では蓄積できていなかったと話した。

 この結果、アカデミア発の医療機器技術をメーカーに移管する場合、メーカーは「品質保証に関する承認をイチから取りなおさなくてはならず、コストや人的資源、時間などの負担が大きかった」(巽氏)。このことが、アカデミア発の医療機器が結局は製品化されなかったり、製品化されるまでに長時間を要したりする原因となってきた。