半導体装置部品を製造するアドバンテック(東京都千代田区)は、福島県相馬市に合計出力で8.867MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を稼働させる。4つの工区からなり、2工区は11月に稼働済みで、残りの2工区は2016年3月に完成する予定。発電主体は、SPC(特定目的会社)である合同会社相馬原釜太陽の郷となる。

 建設用地は相馬市原釜の沿岸地域で、東日本大震災で津波被害を受けた元水田跡地約12万m2を活用する。EPC(設計・調達・施工)サービスはアドバンテックが手掛け、太陽光パネルは中国ジンコソーラーホールディング製、パワーコンディショナー(PCS)は日新電機製を採用した。

 総事業費は約37億円で、そのうち約30億円を東邦銀行と中国銀行、百十四銀行によるプロジェクトファイナンスを組成して調達した。10月29日に融資が実行された。東邦銀行と中国銀行が共同アレンジャーとなった。東邦銀行の地盤はメガソーラーが立地する福島県、アドバンテックの発祥は愛媛県で岡山を地盤とした中国銀行と取引がある。地盤の離れた地方銀行が共同でプロジェクトファイナンスを組成するのは珍しい。

 もともと両行は、2008年に始まった「TSUBASA(翼)プロジェクト」で連携を進めていた。これは、システムを共同化するプロジェクトで、現在7行(東邦銀行、千葉銀行、第四銀行、中国銀行、伊予銀行、北國銀行、北洋銀行)が参加する。基幹系システムや各種サブシステムの共同化のほか、システム以外の分野においても人材交流や情報交換などを実施しており、今回の連携もそうした流れに乗ったもの。

 アドバンテックは太陽光発電の開発に取り組んでおり、これまでに約45MW分が稼働している。福島県矢吹町に建設した約13MWのメガソーラーが最大規模となる。