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薄くて軽く、壊れない

 フレキシブルな温度センサーを実現するための材料としては、温度上昇に伴って電気抵抗が増加する「ポリマーPTC(Positive Temperature Coefficient:正温度係数)」が注目されている。ただし、ポリマーPTCを使って、体温付近に応答温度を持ち、印刷プロセスで作れる温度センサーを実現した例はこれまでなかったという。

 今回はポリマーPTCを合成する際に、2種類のモノマーの混合比を変化させるという方法で、応答温度を体温付近に調整できるようにした。具体的には、オクタデシルアクリレートとブチルアクリレートと呼ぶ2種類のモノマーの混合比を変化させ、応答温度を25~50℃で自由に調整可能とした。従来、ポリマーPTCの応答温度を調整する方法としては分子量を変化させていたため、応答温度の制御性が低かったという。

フィルムマスクにポリマーPTCペーストを塗って温度センサーを作製
フィルムマスクにポリマーPTCペーストを塗って温度センサーを作製
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 導電性物質としてグラファイトを添加。体温付近で温度が上昇するとポリマーPTCが膨張し、グラファイト粒子間の物理的距離が大きくなって電気抵抗が高くなる。5℃の温度変化に対し、電気抵抗は5~6桁変化するという。この変化分が大きいことから、複雑な読み出し回路を使わなくて済む。