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険しい表情で会見に臨む同社代表取締役会長兼社長の高田重久氏
険しい表情で会見に臨む同社代表取締役会長兼社長の高田重久氏
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 タカタは2015年11月4日、エアバッグのリコール問題で原因とされるPSAN(相安定化硝酸アンモニウム)を採用したインフレーターの段階的な生産中止や制裁金の支払い計画などを明らかにした(関連記事)。報道関係者向けの会見における質疑応答は以下の通り。(タカタ側の回答者は、同社代表取締役会長兼社長の高田重久氏、同社取締役兼執行役員経理財務本部本部長の野村洋一郎氏、同社取締役兼執行役員品質保証本部本部長の清水博氏の3氏)

――ホンダが2015年11月4日にタカタ製のエアバッグを今後搭載しないと発表した。その理由として「不適切な報告」が確認されたためとしている。
 メーカーに対して試験結果を報告した際、一部データの報告漏れや不正確なものがあったと認識している。ただし、データを改ざんしたことはない。我々は、PSANインフレーターは安全だと考えている。しかし原因究明ができておらず、米国当局や自動車メーカーの判断もあるので今回のような対応になった。今後、PSANの代わりに硝酸グアニジンの採用比率を増やしていく。その場合、他社製品を使うことも検討している。

――経営陣は責任をとるのか。
 部品交換を進め、ユーザーの安全を確保することが我々の責任だと考えている。

――米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)との合意でPSANインフレーターの新規受注をやめるのは、米国市場のみが対象だ。他の地域ではどうするのか。
 米国以外の地域でも同様に対応する。

――会社は存続できるのか。
 タカタの全事業の内、エアバッグ事業は売上高の約3割。インフレーターはエアバッグの構成部品に過ぎない。今後もエアバッグ事業は主力事業として続ける。これまでもインフレーターを全て内製していた訳ではなく、他社品も使っていた。これからは、インフレーターの内製比率を減らすなどして対応していく。

――リコールに関わる費用はどのくらいか。
 制裁金の約85億円(7000万ドル)に関しては、第2四半期の特別損失として計上する。リコール費用については原因を究明した後、自動車メーカーとの話し合いで決めるつもりだ。損失額は現時点で算出できない。

――PSANインフレーターの製造中止に伴うリストラはあるか。
 ガス発生剤の工場は米国、インフレーターの組立工場はドイツ、メキシコ、中国にある。現在、サービスパーツの供給が拡大しているので、今期のリストラは考えていない。これが一巡する頃にリストラの有無を検討する。

――原因究明の進捗状況はどうか。
 ドイツのフラウンホーファー化学技術研究所と、当社の米国子会社で並行して進めている。米国では一週間当たり5000個使って調査している。このデータをドイツのフラウンホーファー化学技術研究所に提供し、学術的なデータと合わせて評価している。同研究所では7カ月間にわたってPSANインフレーターの製品寿命などの解析を進めている。この研究は2015年末から2016年にかけて完了する見込みだ。