PR
生産体制増強が決定したSiCエピウエハー
生産体制増強が決定したSiCエピウエハー
(写真:昭和電工)
[画像のクリックで拡大表示]
月産3000枚から5000枚への大幅増強となる
月産3000枚から5000枚への大幅増強となる
(写真:昭和電工)
[画像のクリックで拡大表示]

 昭和電工は、パワー半導体の材料である炭化ケイ素(SiC)エピタキシャルウエハーのうち、高品質な品種である「ハイグレードエピ(以下、HGE)」の生産能力を増強する(発表資料)。秩父事業所(埼玉県秩父市)に生産ラインを増設し、2018年4月に新ラインの稼働を始める。これにより、生産能力を現在の3000枚/月から5000枚/月に高める(1200V耐圧用デバイス仕様に換算した場合)。

 SiCパワー半導体は、現在主流のシリコン(Si)を使った場合に比べて耐高温・耐電圧・大電流特性に優れており、データセンターのサーバー用電源や新エネルギーの分散型電源、鉄道車両のインバーター、電気自動車用の急速充電スタンドなどで採用が進んでいる。富士経済の調査によれば、SiCパワーデバイスの市場は2020年まで年率27%で成長する見通しという。

 高電圧・大電流に耐えるパワーモジュールには主にショットキーバリアダイオード(SBD)とMOSFETが搭載されているが、SiC-SBDの量産化が先行し、SiC-MOSFETの実用化には欠陥の低減が課題となっていた。

 昭和電工のHGEは、代表的な結晶欠陥である基底面転位を0.1個/cm2以下に抑えたことが特徴。2015年10月の販売開始以降、国内外のデバイスメーカーから高い評価を受け、SiC-SBD用途に加え、SiC-MOSFETの実用化に向けた採用も進んでいるという。HGEの生産拠点では現在フル稼働が続いており、2018年以降、SiC-MOSFET市場の本格的な立ち上がりが見込まれることから、昭和電工は今回の生産能力増強を決定した。