2018年度上期の「契約申込」は倍増

 一方、2018年度は、「駆け込み認定」が予測される。というのは、経産省は早くから2019年度に入札制度の対象を事業用太陽光全体に広げる方向性を示しており、入札に移行した場合、第2回・3回入札の上限価格である「15.50円/kWh」以下になることが確実だからだ。最終的に2019年度に入札制に移行するには、「500kW以上」と決まったものの、入札の「上限価格15.50円/kWh」は、入札対象以外の買取価格も同レベルに引き下げられることを予想させ、10kW以上の事業用太陽光全体で「駆け込み認定」が起きている可能性が高い。

 2018年度に新規開発量が増加傾向にあるのは、電力広域的運用推進機関が4半期に1度、公表する「発電設備等系統アクセス業務に係る情報の取りまとめ」を見ても明らかだ。これは、500kW以上の電源を対象に電力系統へのアクセス状況(接続検討、接続契約申込)の件数と容量を電源別、エリア別に集計したもの。

 それによると、2018年4~9月の年度半期における太陽光の契約申込は3.568GWで、前年同期と比べて約2.5倍も増え、上期だけで2017年度を大幅に超えている。これは500kW以上の太陽光なので、500kW未満を含めれば、年度半期で直流ベース5GW程度の契約申込になると推定される。2018年度の認定に間に合わせるため、下期には減少していくと見られるが、住宅用も含め通期で10GW近い契約申込になる可能性もある(図4)(図5)。

図4●上半期ごとのアクセス業務の推移
図4●上半期ごとのアクセス業務の推移
(出所:電力広域的運用推進機関の公表値を基に日経BP作成)
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図5●年度別のアクセス業務の推移
図5●年度別のアクセス業務の推移
(出所:電力広域的運用推進機関の公表値を基に日経BP作成)
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 契約申込が必ずしも認定取得にならないものの、連系協議を経て工事費負担金の額を把握しているだけに、認定に至る可能性は高い。そうなると2018年度通期で8~9GW程度の交流ベースの認定となり、これは直流ベースで10GWを超える規模になる。

 「駆け込み認定」が本格的に新規導入の増加として顕在化するのは、2019年度になるが、工期の短い事業用低圧案件の一部は2018年度下期に完工して稼働する案件も出てくる。