1500V、過積載、追尾式で発電量最大化

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、スペインのGranSolar社とAcciona社、イタリアのGhella社の3社が担当している。Ghella社やGranSolar社は太陽光発電の施工を得意としており、Acciona社はドバイメトロ(地下鉄)でも建設工事を受注した実績がある。

 MBRフェーズ3のステージAは、2016年12月に着工した。2017年7月に杭の打ち込み工事を開始し、2018年2月に同工事の完了を見込んでいる(図5)。打ち込む杭は合計で約14万本。工事期間中に平均1400~1500人、ピーク時では2000人に達する作業者が建設に従事するという。

図5●PV Hardware社製追尾式架台の基礎となる杭
図5●PV Hardware社製追尾式架台の基礎となる杭
(出所:左はMasdar、右は日経BP総研 クリーンテック研究所が撮影)
[画像のクリックで拡大表示]

 レイアウト設計では1ブロック当たりの太陽光パネル・アレイが合計4.1MWとなる。このブロックを50ブロック集約し、合計出力200MWとする。配電線は100MWに1本を割り当てるため、フェーズ3では合計8本の配電線が使用されることになる。

 ステージAでは、太陽光パネルにカナディアン・ソーラー製の両面ガラス太陽光パネル「Dymond CS6X」を約80万枚使用する(図6)。パレットの長さから、72セルのパネルであることが分かる。

図6●MBRの工事現場に搬送されたカナディアン・ソーラー製「CS6X」のパレット
図6●MBRの工事現場に搬送されたカナディアン・ソーラー製「CS6X」のパレット
(撮影:日経BP総研 クリーンテック研究所)
[画像のクリックで拡大表示]

 夏季の気温が最高で50℃に達するという過酷な砂漠の気候条件も考慮し、耐久性に優れる両面ガラスのパネルを採用した(関連記事6)。

 カナディアン・ソーラーの発表より容量は268MWであることが明らかにされており、パネル当たりの出力は335W前後と推測できる。連系出力が200MWなので、設備容量は1.34倍の過積載となる。

 パワーコンディショナー(PCS)は1500V技術に対応した米General Electric(GE)製(図7)、変電所(サブステーション)は独Siemens製、架台はスペインPV Hardware(PVH)製の一軸型追尾式を採用した。恵まれた日照条件に加えて1500V技術、追尾式の採用と過積載により、発電量は相当に期待できそうだ。

 パネルやPCSなどの部材はいずれもステージAでの採用であり、ステージB以降は「現在サプライヤーを選定中で、他社に変更する可能性もある」(マスダール社)という。

図7●GE製の1500V対応PCS
図7●GE製の1500V対応PCS
(撮影:日経BP総研 クリーンテック研究所)
[画像のクリックで拡大表示]