SunEdison社が開発した屋上の分散型太陽光発電システムの例
SunEdison社が開発した屋上の分散型太陽光発電システムの例
(出所:米PermaCity社)
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 三井物産は2月2日、米国の太陽光パネル・発電事業開発のSunEdison社から、産業・商業の需要家向けに分散型太陽光発電の開発・運営を手掛けるCommercial & Industrial部門を買収したと発表した。

 買収後の同部門は、三井物産が米カリフォルニア州サンフランシスコに新たに設立した100%子会社、Forefront Power社に統合した。

 Forefront Power社は、三井物産が取り組んでいく次世代の電力事業を推進するプラットフォームの役割を担う。

 今後、Forefront Power社が取り組む事業として、二つあげる。まず、米国をはじめとする世界各地において、分散型の太陽光発電所を開発していくこと。

 SunEdison社のCommercial & Industrial部門は、工場や商業施設の屋上や遊休地を利用した米国の分散型太陽光発電事業の先駆者で、合計出力800MW以上の実績があるという。この実績に加え、三井物産の総合商社ならではのネットワークが生きるとしている。

 次に、次世代のエネルギー管理サービス事業を開発し、電力分野に必要な事業モデルを構築していくこと。

 例えば、蓄電やデマンドレスポンス(需要応答)などの導入によって、需要家の要望は多様化する傾向にある。この状況に応えるエネルギー管理サービスを提供するといった、新たな事業モデルを生み出す。
 
 三井物産によると、今回の買収の背景には、米国をはじめとする先進国を中心に、企業のESG(Environmental, Social and Governance)戦略の強化、自然災害に備えた電力網の強靭化の需要が高まっていることがあるという。

 この需要を満たす一つが、需要家向けの分散型の太陽光発電となっている。各国政府による再生可能エネルギーの導入支援策や、太陽光パネルの価格下落といった環境が後押ししている。

 三井物産は、IPP(独立系発電事業者)として、世界で合計出力約11GW(同社グループの持分ベース)の発電設備を保有し、運営してきた。

 再エネ発電所だけでなく、今後は、送電網への再エネ電源の導入量の増加、電源の分散化、蓄電池の普及などに関連した事業にも取り組む。今回の買収もその一環という。

 一方、SunEdison社は、米国をはじめ、世界各国で太陽光発電関連事業を手がけてきたが、債務超過から経営危機に陥り、2016年4月に、米国の連邦破産法第11章(Chapter 11)に基づき、経営を再建している(関連ニュース1)。

 バランスシート(貸借対照表)を適正化しながら、中核事業の継続に取り組んでおり、破産申請と時期を前後して、米国や世界各地の関連事業の売却を進めている。日本における事業は、タイの石油会社であるBangchak Petroleum社に売却している(関連インタビュー関連ニュース2)。