「裾切り方式」のイメージ
「裾切り方式」のイメージ
(出所:環境省・環境配慮契約法・基本方針検討会の電力専門委員会での資料)
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 環境省は2月8日、環境配慮契約法による「電気の供給を受ける契約」に関する環境配慮の内容に、二酸化炭素(CO2)排出係数や電源構成、再生可能エネルギー導入状況を加えた変更案が閣議決定されたと発表した。

 環境配慮契約法は、国と独立行政法人などが契約を結ぶ場合に、総合的に見て最善の環境性を有する部品や役務を供給する事業者と契約することを求めたもの。

 今回の変更で、国や独立行政法人が電力を調達する際、入札参加者に必要な資格として、再生可能エネルギーの導入状況、未利用エネルギーの活用状況、電源構成、CO2 排出係数などの記載が求められることになった。逆にこれらの項目を開示していない事業者は入札に参加できない。

 また、小規模施設など、入札による環境配慮契約が難しいケースでは、「電気の供給を受ける契約の際、CO2排出係数の低い小売電気事業者との契約に努めること」とされた。

 入札の場合、開示情報に基づいた「裾切り方式」による具体的な入札方法については、「当分の間、適切な地域ごとに検討するものとし、その地域における電気の供給状況、小売電気事業者の温室効果ガスなどの排出の程度を示す係数を参考とする」とした。

 環境配慮契約法は、国と独立行政法人による契約行為に対し環境配慮を促すものだが、地方自治体や民間企業のグリーン調達に大きな影響を与える。今後、再エネ導入の多い電力調達を目指す動きが広がっていく可能性が高い。

 なお、今回の変更内容に関するパブリックコメントのなかに、「固定価格買取制度(FIT)」を活用した「FIT電気」も、「再エネ」に加えるべきとの意見もあったが、「FIT電気の環境価値は電力需要者全体に帰属する」との従来の考え方を踏襲し、環境配慮契約法の下でも、FIT電気は再エネに含めないことになった。

 環境省は昨年、環境配慮契約法・基本方針検討会の電力専門委員会を開催し、国などの庁舎が電力を購入する際における環境配慮の考え方に関し、議論してきた(関連記事)。