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かみ合わない国と企業の思惑

 これに対し、国土交通省が講演で示した「超小型モビリティの将来的な普及イメージ」というスライドでは、平成28年度を基点に、12年後の平成40年度までかけて、カテゴリ1(業務・公務利用)、カテゴリ2(観光地利用)、カテゴリ3(日常利用)の3段階で普及を進めていくとあり、そこには自動車メーカーらが期待していた具体的な法整備の実施イメージは、なにも示されていなかった(図5)。

図6 国土交通省が示した普及イメージ
図6 国土交通省が示した普及イメージ
大きく3段階に分けているが法整備についての記載はない。図の最終年(右端)は平成40年(2028年)(国土交通省の講演資料より)。
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 平成28年度からの社会実証に関して、講演した国交省自動車局環境政策課課長の西本俊幸氏は「まだまだ(市場の)ニーズを見出すために、実証を続ける必要性がある。(今後は)新しい(社会実証)事業に移行して続ける」と言うにとどまった。

 こうした国の煮え切らない態度に対して、講演後のロビーでは、これまで投資を続けてきた自動車メーカーだけでなく、超小型モビリティ事業への新規参入を検討しているベンチャー企業の中からも不満の声が聞こえた。「早期に、具体的な法整備の方向性を示して欲しい。さもなければ、超小型モビリティの事業化は諦めざるを得ない・・・」。