図1●IEAやIRENAなど5つの国際機関が共同で刊行した調査報告書「Tracking SDG7: The Energy Progress Report」の表紙
図1●IEAやIRENAなど5つの国際機関が共同で刊行した調査報告書「Tracking SDG7: The Energy Progress Report」の表紙
(出所:SEforALL)
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 国際エネルギー機関(IEA)など5つの国際機関は5月2日、2030年を期限に「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の一環として設定されたグローバルのエネルギー目標「SDG7」に関して、達成には及ばないものの、地域や分野によっては大きな進捗がみられるとの認識を共同で発表した。

 国際的な非営利団体「Sustainable Energy for All(SEforALL)」がポルトガルのリスボンで開催した国際会議で、IEA、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、国際連合統計部(UNSD)、世界銀行、世界保健機関(WHO)の5機関が共同で、調査報告書「Tracking SDG7: The Energy Progress Report」を公式発表したもの(図1)(関連記事1)。

 同報告書では、SDG7の主要な目標として電化、クリーンな調理、再生可能エネルギー、省エネルギーの4項目を挙げ、グラフや図で分かりやす示している(図2)。

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図2●2016年の世界の電化率(上)と電化・未電化地域のトレンド(下)
図2●2016年の世界の電化率(上)と電化・未電化地域のトレンド(下)
(出所:Tracking SDG7: The Energy Progress Report /World Bank)
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 電化については、10億人、世界人口の約13%が現在も未電化地域で暮らすと指摘。サハラ以南のアフリカ、中央および南アジアで電化が最も遅れた状況が継続しているという。

 2010年以降、電化の進捗は加速しているが、2030年までに電気のユニバーサルアクセスを実現するためにはさらに努力する必要があるとし、現在のトレンドが継続した場合には、2030年の段階で6億7400万人の未電化地域が残るとの推定を示している。

 電化で目覚ましい進捗が見られた国として、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、タンザニアを挙げている。これら諸国はいずれも、2010~2016年の間に電化率が年率3%以上の伸びを示したという。同じ期間中、インドでは年間に3000万人への電力供給を達成した。