トヨタ自動車は2016年5月11日、2015年度(2015年4月~2016年3月)の連結決算を発表した。売上高は前年度に比べて4.3%増加の28兆4031億円、営業利益は同3.8%増加の2兆8539億円、当期純利益は同6.4%増加の2兆3126億円となった。売上高と各利益はいずれも2年連続で過去最高を更新した(図1)。
連結販売台数は868万1000台で、前年度に比べて3.2%減少した。北米は同4.5%増加の283万9000台と好調だったが、その他の地域はすべて前年度の実績を下回った。特にアジアとその他地域(中南米、オセアニア、アフリカ、中近東など)の落ち込みが大きい。
具体的には、日本が同4.4%減少の205万9000台、欧州が同1.7%減少の84万4000台、アジアが同9.6%減少の134万5000台、その他地域が同9.1%減少の159万4000台である。
販売台数が減りながら過去最高の売上高と利益を達成した要因は、原価改善と為替レートが円安に振れたことである。営業利益の増減要因を見ると原価改善が3900億円、為替変動が1600億円の増益要因となった(図2)。