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 トヨタ自動車の米国子会社で人工知能(AI)を研究するToyota Research Institute(TRI)は2017年5月22日、モビリティーサービスのエコシステム向けにブロックチェーン技術の導入を検討していると発表した。主に、カーシェアリング用車両や自動運転車の走行データの共有、カーシェアリングサービスの運用や決済管理、走行距離ベースの保険の三つの分野での利用を想定している。

 分散型台帳とも呼ばれるブロックチェーン技術は、ネットワークを介して複数のコンピューターに情報を送り、取引の安全、データやプロパティの所有権の保護などを保証する仕組み。TRIは、ブロックチェーンによりデータの信頼性や透明性が高まり、第三者機関に支払われる手数料や課徴金といった取引コストの削減や詐欺リスクの低減を見込めるとしている。

 現在の車両は、搭載するセンサーから得た走行データやテストデータなどの膨大なデータをクラウドに蓄積しており、「路車間・車車間通信」などの接続性も高まっている。こうした走行データは、ブロックチェーン技術により企業や個人が安全に共有し、安全な市場で他者がデータにアクセスすることで収益化できる。

 この取り組みは、音楽業界の著作権を扱ったブロックチェーンの「Open Music Initiative」をベースにした。TRIは、車両の走行データの所有権を保持しつつ、走行データや自動運転試験のデータを共有できる可能性を探る。